渋谷正信先生と~創造未来:博多湾の風レンズ風車~ - スパイラルのブログ

渋谷正信先生と~創造未来:博多湾の風レンズ風車~

[2012.10.23 吉岡 美千代]

爽やかな青空が広がる秋晴れの日、
渋谷正信先生に同行させていただいて、
風レンズ風車の現場に行ってきました。

これは福岡・博多湾に浮かぶ
巨大な風力発電施設の実証実験設備です。

風レンズ風車の開発は九州大学の大屋裕二教授、
洋上の設置ドッグは九州大学大学院の経塚雄策教授を
中心としたチームで開発推進してこられました。

ソーラーパネルでの太陽実験

レンズ風車の調整が終わり、起き上がっていく様子

今回は、ここに日本を代表する潜水士の渋谷正信先生が、
設置後の水中がどうなっているのか、
潜ってみることになったのです。

 

渋谷先生曰く

「洋上風力など、これから日本は
海の再生可能エネルギーの開発・進出は進んでいくものと思います。
しかし、海の再生可能エネルギーという名の元に、
海中の生態系が大きくバランスを崩すことは許されません。
そのためにも、今から水中の生態系を最大限に考慮した
エネルギー資源開発のすすめ方を模索する必要があると思っています。

今回、大屋先生・経塚先生の
洋上風力発電施設の水中部をみさせていただいて、
天然の生態系には、最小限の影響しか与えておらず、
その割には魚の蝟集などが沢山あり、
生態系の費用対効果という面では、
大きな効果を生んでいるように思いました。

メガネ型のデザインも、従来型の羽根(プロペラ)式のブレードと比べて
丸くて柔らかくて、風景にもマッチして心地よく感じ、新鮮でした。」

と話してくださいました。

 

大屋先生、経塚先生も興味深くごらんになり、
今後に続くとても貴重な機会になったと喜んでくださいました。

この日は、8年間も大屋先生の研究を追っている、
RKBの取材も入っていました。

海上から見ていても施設の周辺にアジの群れがキラキラと水面に光り、
その魚を目的に鳥たちが集まり、地球は人間だけのものではない、
全ての生き物たちとの共存、自然の生態系のバランスの大切さを
肌身で感じることが出来た素晴らしい体験でした。

同行させていただいて、ありがとうございます!

吉岡 美千代